寺山修司春の俳句10句

春の銃声川のはじまり尋(と)めゆきて 

ランボーを五行とびこす恋猫や

心中を見にゆく髪に椿挿し

雲雀あがれ吾より父の墓ひくき

この家の誰かが道化揚羽高し

揚羽たかし川が故郷を貫くゆえ

読書するまに少年老いて草雲雀

土筆と旅人すこし傾き小学校

春の怒涛十八番目がわれを呼び

わが死後を書けばかならず春怒涛

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