遺棄される十首歌
「売り家と唐様で書く三代目」放蕩をして滅んでしまう
医者の家も孫の代まで開業をしている所少ないと見る
売れる家ならばまだしも一代が持てばいいので三代は無理
親の遺物子が受け継いでいる家は稀とみるなり大方は放棄
親の死体奥山に於て焼いたという噂なれども信じられない
粗大ごみなどとされてはたまらない大切にした遺物遺産を
使い捨てそれが現代回転の速き経済発展の基か
夫死ねばいつしか処分されていく哀しいかなや連れ合いの遺物
看板がいつのまにやら変わっている店舗の主の変わるは茶飯事
老舗など昔の古語よ商店街専門店の新陳代謝