新春『万葉集』賀歌

万葉集』全歌4516首から11首は新春にふさわしいと思われる。その中から5首抽出してみる。

正月立ち春の来らばかくしこそ梅を招きつつ楽しき終へめ  (巻5ー815)
物皆は新しき吉し唯人は古りぬるのみそ宜しかるべし (巻10ー1885)
新(あらた)しき年の初めに豊の年表(しる)すとならし雪の降れるは (巻17ー3979)
あら玉の年返るまで相見ねば心も萎(しぬ)に思ほゆるかも (巻17ー3979)
あしひきの山の木末のほよ取りて挿頭(かざ)しつらくは千年寿(ほ)くとそ (巻18ー4136)