森のふくろう半歌仙(10)「葉脈や」の巻

葉脈や八月葉月心拍音      雅澄

 命を写す蓮の水玉       雅博

和の国に勝敗無視して暮らし居て  澄

 野分は分ける我か彼方か     博

猛暑に山で飛び出す盆トンボ   光瀧

 新月を待つ闇続く里       澄

まどひ来て夜深くむ目覚む潮の音  博

 西行の掌の悴みて温し      澄

米の出来指で弾いて占えば     博

 洞で喜ぶ黄金の顔        澄

小さくともキラリ輝く秋津島       博

 連句日記は永遠の今          澄

からたちは島倉千代子白い花    博

 夏燦燦とひばり明るく      澄

さんさんとさんざんの夏サバイバル 博

 生き過ぎたので命売りたい    澄

炎天下揺れに怯える人々か     瀧

 ガイアのくしやみアトラスの四股 博