2024-04-03 「菫草」芭蕉師弟三吟 熱田の白鳥山においての興行(熱田三歌仙) 何とはなしに何やら床し菫草 芭蕉 編笠しきて蛙聴き居る 叩端 田螺わる賤の童のあたたかに 桐葉 公家に宿かす竹の中みち 芭蕉 月曇る雪の夜桐の下駄すげて 叩端 酒飲む姥のいかに淋しき 桐葉 双六のうらみを文に書尽し 芭蕉 琴爪をしむ袖の移り香 叩端 髪下す侍従が娘おとろへて 桐葉 野々宮のあらし祇王寺の鉦 芭蕉 虚樽に色なき草をかたげ添へ 叩端 芸者をとむる名月の関 桐葉 面白の遊女の秋の夜すがらや 芭蕉 (後略)