蓮を詠んだ歌句

蓮一字「れん」と読ませる男の名珍しくない現代となる

万葉集』に「はす」の短歌が三首あり。

勝間田の池は我れ知る蓮なししか言ふ君が鬚なきごとし

久方の雨も降らぬか蓮葉に溜まれる水の玉に似たる見む

 蓮葉はかくこそあるもの意吉麻呂が家なるものは芋の葉にあらし

蓮葉(はちすば)の濁りに染まぬ心もて何かは露を玉とあざむく(古今集

近代俳句で蓮の例句にはその花が詠まれている。

 大紅蓮大白蓮の夜明かな 高浜虚子

 利根川のふるきみなとの蓮かな 水原秋櫻子

 夜の蓮に婚礼の部屋を開けはなつ 山口誓子

仏教では「蓮華」と言いて浄土を象徴する花。