九十九山あはれ

有明富士と呼ばれし昔の面影は見るに堪えないまま幾歳月

2000㍍続く有明海岸の端に位す九十九山影

花崗土を必要として崩したるこの山容を返す術なし

今ならば絶対手を付けられないはず戦後開発見過ごされたり

今更は元に戻れぬ九十九山返す返すも残念の一語

室本の城主の山城天辺に遺るも基礎が少しあるのみ

窪みたる所に草木生えぬれば元からこんな山容と見るか

有明浜観光客が来るときこの説明は黙して語らず

辛くてもこの恥じらいを語らねばならぬか地元悲しき定め

三豊には高瀬爺神山も同じ運命同病相憐れむ