剣持屋敷芭蕉句碑

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旅人と我が名呼ばれむ初しぐれ 

我が剣持屋敷の芭蕉句碑      
      父子で御影石に彫り込んだ手製のもの
    
堂飛人と我名よは礼無初しく連   芭蕉
笈の小文」出立時に詠まれた発句   
 旅人と我が名呼ばれん初しぐれ
 
   ☆石寒太著『芭蕉の晩年力』から
 芭蕉が本当に芭蕉らしい句を作るようになつたのは、旅に出るようになってから、すなわち晩年の十年である。全てを捨てて旅に身を投じ、芭蕉は開眼し、真の俳諧師になりえたのである。
「旅人さん」と呼ばれる喜びを歌った名句に「旅人とわが名よばれん初時雨」(『笈の小文』)「野垂れ死」覚悟の悲愴さを詠んだ名句に「野ざらしを心に風のしむ身かな」(『野ざらし紀行』)