四羽カラス歌仙(2)「似非平和」の巻 8月21日満尾
1 似非平和戦後八十年の夏 雅澄
2 セッセセッセと喧しく鳴く 野雅
3 働きに日本へ来てピーチクパー 澄
4 南の国はパクチー人気 博
5 虫たちも暑さのせいか鳴き弱い 光瀧
6 暦の上では突然に秋 澄
7 いつの間に第三コーナー回りけり 博
8 雑草畑にとんぼ飛び交う 高雅
9 自分越え他人を越えるが短歌の妙 澄
10 火柱が立ちしばし静寂 博
11 禍いは獅子身中の虫とかや 澄
12 雨降る予報信じられない 博
13 泥仕合いつかめでたくゴールイン 澄
14 大人であれば黙って収め 博
15 物量を得て大望を失えり 澄
16 豊稔池に青き龍住む 博
17 雨降って草木よろこび泣く人も 瀧
18 心染川九十九橋姫 澄
19 この頃は硬派ばかりがはびこって 博
20 許す甘美さ甘えの日本 澄
21 涅槃会は遠く霞んで見えもせず 博
22 道草を食う優曇華の花 澄
23 まくわうり熟れた亀裂は隈取りに 博
24 イモ豊作と大見得を切り 高
25 令和世や昭和は遠くなりにけり 澄
26 ナスとナンキン蘇る夏 博
27 ちょっと袖撫でて行きたる盆の暮 澄
28 取ろうとすれば逃げていく水 博
29 ほんのりと黄色み帯びる稲畑 瀧
30 盆踊唄里に響きて 高
31 月見酒一杯一杯又一杯 澄
32 香り松茸もう幾歳も 博
33 水時計味ある句集贈らるる 澄
34 借耕牛本借り越し三月 博
35 待てしばし出世払いで恩返し 澄
36 甘露の滴胃の腑に染みて 博