「ぼんやり」礼賛歌10首

ぼんやりとしてるんじゃない先生のことなど遠い昔話か

ぼんやりと我のたたずむその間に賢明な友ら駆け抜けてゆく

ぼんやりと生きて愛して死んでゆくそれでも意味は風運ぶ空

メガネかけはっきり見えて何になるぼんやり情緒味わうがいい

人避けてぼんやり自然に浸っているに帰って来よとの野暮用メール

算盤勘定暮らしに長ける儲け主義それでつまりはなんぼのものか

ぼうっと生きてるじやないとちこちゃんに洗脳されても平気でござる

ヌーボーと生きたるがよし人押しのけて先に立ちたいかそんなに

茫然自失されど他人を傷つけず生きたる我に後悔あらず

人の道怒れば終り忍の一字ぼんやりひたすら笑顔絶やさず