#その他文学

平成万葉歌仙二十七「グルメの旅に」の巻  両吟

平成万葉歌仙二十七「グルメの旅に」の巻(グルメづくし) 両吟 宣長 不遜(捌) 起首 2009/8/28(金) 満尾 2009//9/16(水) 本歌 醤酢(ひしほす)に蒜(ひる)搗き合(か)てて鯛願ふ我にな見せそ水葱(なぎ)の羹(あつもの) (長忌寸意吉麻呂・巻16ー3829) 発…

石見神楽

広島県唯一の芝居小屋【翁座】

我が「ブログ新連句」の再掲

平成万葉歌仙三十二「川の上(へ)の」の巻~ナウ五 クリップ追加 2009/12/25(金) 午後 5:46 ブログ連句09年版 誕生日 0 [1大伴家持→2山上憶良→3柿本人麻呂→4東歌→5挽歌(※有間皇子)→6山部赤人7志貴皇子→8大伴旅人→9高市黒人→10額田王→11高橋虫麻呂→12橘…

ススキとヨシ

俳句は虚子に聴け

虚子の次女・星野立子の主宰する『玉藻』に「虚子の問・答」が昭和12年ころ連載されている。十月号に「玉藻は今度添削及び問答を始めました」と「ホトトギス」に宣伝している。「俳句は虚子に聴け」と息巻く。 虚子は子女のなかで、句作を「私の方から勧め…

『源氏物語』(鈴虫→松虫)(松虫→鈴虫)

平安朝『源氏物語』に出てくる「松虫⇔鈴虫」反対になってくるのは、 周知の通りで、こと新しいものではない。 「鈴虫は心やすく、いまめいたるこそらうたけれ」(38帖鈴虫) (鈴虫は親しみがあって陽気に鳴くのがかわいらしいものである) 女三宮「おほかたの…

六条御息所を訪う光源氏

上図より下図の方が、本文より光源氏の積極性が描かれている。 賢木 (源氏23歳9月~25歳夏) 六条御息所は自らのの生霊のおそろしさにおびえ、娘が伊勢の斎宮となったのを機に共に下ることを決意し、嵯峨野の野宮にこもって潔斎する。秋の終り、源氏は彼女…

須磨

大河ドラマの西行(三)  「百人一首」この一首

譲位を命じられる悲運の崇徳院 百人一首77番 瀬をはやみ岩にせかるる滝川の 割れても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院 この歌を院が直接詠ずるのを御簾越しに承る 佐藤義清(後の西行) 未来を予測し、感じることの多い北面の武士(歌人)西行

名文にはどんなものがあるか

中村明著『名文』ちくま学芸文庫 名文とはどのような文章だろうか。名文の条件は「匂うがごとく」「品格」があり、「すっきりと判りやすい」「通達性」がなければならない。悪文と駄文の違いは自ずから分かる。 国木田独歩『武蔵野』 夏目漱石『草枕』 森鴎…

与謝野晶子・鉄幹の満蒙遊記

『鉄幹晶子全集』第26巻に所収 ◆満蒙遊記(昭和3年) 与謝野鉄幹と晶子、円熟期の歌文・評論集である、本巻前半の題目は以下の通り 【満蒙遊記】 満蒙遊記の初めに(寛) 出発と船中(寛) 大連雑記(寛) 金州以北の記(晶子) 満蒙の歌(寛・晶子) 奉天に…

源氏で最も魅力ある六条御息所

女の性(さが)を最も象徴的に具現化して、魅力ある登場人物は、 紛れもなく、六条御息所であることは否定できまい。「葵」~「賢木」の巻に描出された彼女をビジュアルに示そう。 起 承 転 能の「野宮」での六条御息所 結 六条御息所を嵯峨野野宮に訪う光源…

源氏物語「賢木」の巻

二月の剣持源氏物語講座は「賢木」の巻…朗読は幸田弘子さんです。 光源氏 六条御息所 賢木(榊)を介して 歌の贈答 心に迫る暁の別れ

今年の年賀状より

坂出沙弥島の柿本人麻呂挽歌を大切にしている会 三姉妹(三つ子)はこのようにすくすくと成長していました。 今年の大河ドラマ「平清盛」には西行も重要な位置を占めることでしょう。

子供の俳句に大人が画

宗鑑祭にちなむ児童生徒の俳句に大人が絵を添えて、色紙に描いたもの。 恒例の文化行事、今年の作品を地元観音寺市役所のロビーに展示中。

新人賞作家涼野海音さんの俳句紹介

我が郷土の新鋭俳人涼野海音さんの近況と俳句作品を紹介しました。

水仙、この一句

水仙より母の白髪の白かりき 石田波郷

左近の桜

源氏物語「花宴」は紫宸殿(南殿)の前、左近の桜のもとに催される。 左近の桜は、紫宸殿正面の階段から見て左にあった桜の樹。右近の橘に相対したものである。その名称は、殿上で儀式のあるときこの桜の方に左近衛の陣を敷いたことにより、南殿の桜とも言う…

自由・魔性経済物語ー現代をえぐる

先輩文庫の紹介

紫宸殿

源氏物語の作品中「紫宸殿」に登場する人物 ①東宮(後の朱雀帝)の元服する時(桐壷の巻) ②夕顔が物の怪に襲われた時、かつて゜ある大臣が鬼に襲われた話を思い出す。 ③光源氏が華やかな舞姿を披露する(花宴の巻) ④この時のことを懐かしむ(須磨の巻) 源氏物語…

浅田次郎の短編「供物(くもつ)」

今朝のラジオ文芸館で、浅田次郎の「供物」が朗読されていた。 再婚した夫と二人の子どもに囲まれ、幸せに暮らしていた主人公(語り手)。 そこへある日、一本の電話がかかってきた。 二十年前に別れた前の夫の死を報せる電話だった。 酒癖の悪い夫の暴力に耐…

受講生に告ぐ

『万葉集』『源氏物語』受講生100人に告ぐ。 軽佻浮薄な世の中を象徴するように古典の「現代語訳」が出回っていますが、 ご承知のように剣持古典講座では「原文尊重」を終始一貫、つらぬいていますね。 万葉集は西本願寺本を底本として学習しているし、源氏…

来週の源氏物語講座は「花宴」

第八帖 花宴 如月に紫宸殿で催された桜花の宴で、光源氏は頭中将らと共に漢詩を作り舞を披露した。宴の後、朧月夜に誘われふと入り込んだ弘徽殿で、源氏は若い姫君と出逢い契りを交わす。素性も知らぬままに扇を取り交わして別れた姫君こそ、東宮の入内が決…

万葉集と源氏物語をつなぐ花の縁

今月の源氏物語は第八帖「花宴」の巻、万葉集は「正月の花の民俗学」の予定。 両者の共通点は何か、模索中である。平安朝における花は桜であるが、万葉時代は、そして梅が中心で、正月の予祝には松竹梅となる。 万葉の花「梅」 (「桜」より多く詠まれている…

母の魂、螢となりて

その子らに捕らへられむと 母が魂蛍となりて夜を来たるらし 窪田空穂 この歌は近代短歌の中で窪田空穂の代表作、名歌に挙げられるものである。

源氏物語「花宴」

原文で読む剣持源氏物語講座 (12月は第八帖「花宴」) 原文で読む源氏物語講座。12月は花宴の巻。光源氏、朧月夜に逢う。 光源氏二十歳の春。宮中の観桜の宴ののち、源氏はさる姫君と関係を持つ。春の末、右大臣家の宴に招かれた源氏は、彼女が政敵右大臣の…

人間臨終図鑑

人がどのように生きたかということは、結句どのように死んだかということで完結的に表現される。

今日の大野原『源氏物語』講座は「紅葉賀」

第七帖 [紅葉賀]冒頭部分 世間は朱雀院で開かれる紅葉賀に向けての準備でかまびすしい。桐壺帝は最愛の藤壺が懐妊した喜びに酔いしれ、一の院の五十歳の誕生日の式典という慶事をより盛大なものにしようという意向を示しているため、臣下たちも舞楽の準備で…

和泉式部の歌

つれづれと 空ぞ見らるる 思ふ人 天降り来む 物ならなくに (和泉式部集) 人は時として空を見やられる。それは、まず何よりもこの地上には見るべきものがないからだろう。あるいは、「思ふ人」を求めてのことであるかもしれない。