芭蕉の蛍句

    草の葉を落つるより飛ぶ蛍かな    芭蕉大津滞在中に詠んだ句。 蛍の名所瀬田で蛍見物をしたときの発句。 観察眼の行き届いた名句。

芭蕉が蛍を詠んだ発句には、次の五句がある。

 蛍見や船頭酔うておぼつかな  愚にくらく棘をつかむ蛍哉  目に残る吉野を瀬田の蛍哉  此ほたる田毎の月にくらべみん  己が火を木々の蛍や花の宿