2012-01-01から1年間の記事一覧

短冊386

386 琴引やねみゝ鶯一夜庵 由精

短冊385

385 稲爪人世中火打灘 清崇

恩師は一人

小中高と12人の担任の先生がいるが、消去法で恩師と呼べる人を残してゆくと、一人になってしまう。小学校(当時は戦時中なので国民学校)一年生の担任の女先生である。私の退職後開いている古典講座に十余年、毎月欠かさず聴きに来てくれる先生である。今では…

口癖は直らぬものか

半世紀前のことになるが、国語教育研究法の授業で、野地先生は、「国語の教師として、アーウーという余分な発声はしないよう」言われたことを覚えている。つまらぬことではあるが、半世紀経てもまだ私は国語(文学)の教師を続けていて、このことをずっと守っ…

minminさん沈丁花三句+献歌三首

沈丁花匂ふ夜更けのビルの街 街道を避けて裏道沈丁花 雨催濃き香漂ふ沈丁花 汝が句の香を届けむと我が苑の沈丁の莟俳画となしぬ 夕暮れのそれは佳き刻沈丁の莟愛しみしばし佇む 裏町とビルの谷間がよく似合ふ沈丁の花いまだ莟める

半世紀を経て、この言葉、夢幻のごとし

ケースワーカー(昭和35年)、そして今(平成24年)ソーシャルワーカー 昭和35年、私が小豆島土庄高校に新任教師として赴任した時、3年生海老(えび)沼さんのお母さんは、ケースワーカーとして頑張っておられた。半世紀を越えた経た今もなぜか忘れられないでいる…

大河ドラマの西行(三)  「百人一首」この一首

譲位を命じられる悲運の崇徳院 百人一首77番 瀬をはやみ岩にせかるる滝川の 割れても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院 この歌を院が直接詠ずるのを御簾越しに承る 佐藤義清(後の西行) 未来を予測し、感じることの多い北面の武士(歌人)西行

ラジオ体操の歌 作詞者

初期ラジオ体操の歌…脇太一 作詞 現在 〃 …藤浦洸 作詞 1951(昭和26)年5月 、3年8か月ぶりに現在のラジオ体操第1を制定、放送開始。9月 に「ラジオ体操の歌」公募入選(脇太一作詞、大中恩作曲)が発表され、 翌・1952(昭和27)年 6月 、職場向けとして現…

2月20日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月20日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)あなたの眸いつも未来を見つめてる 雅舟 2月20日 【花】ウグイスカズラ(スイカズラ科) 【花言葉】 未来を見つめる 【短歌】 なんとなき少しの不安やわらげるウグイスカズラほ…

万葉集の「臣(樅)」の木は恩師の邸に

『万葉集』に詠まれた「臣の木」 …こごしかも 伊予の高嶺の 射狭庭の 岡に立たして 歌思ひ 辞思ほしし み湯の上の 木群を見れば 臣(おみ)の木も 生ひ継ぎにけり 鳴く鳥の 声も変らず 遠き代に 神さびゆかむ 幸しところ(巻3-322) 山部赤人 故細川敏太郎先生…

2月19日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月19日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)アネモネを父のポッケにささげたり 佳舟 2月19日 【花】アネモネ(キンポウゲ科) 【花言葉】信じて従う 【短歌】信じ合う美しさありアネモネの色とりどりに咲きそろいたり 鳥海…

琴弾八幡宮の絵馬

今年の絵馬、全国から奉納されたもの

伊予の高根に雪降れる見ゆ

観音寺市八幡町 琴弾山山頂 象ヶ鼻西側に建つ歌碑 勅題 遠山雪 ひうちなだ(燧灘)波路の末の雲晴れて伊予の高根に雪降れる見ゆ 林治 上 大正七年詠進歌入選作品 三豊高等女学校教諭(数学科)堀野林治

2月18日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月18日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)沈丁花「何に不滅の命ぞ」と 雅舟 2月18日 【花】ジンチョウゲ(ジンチョウゲ科) 【花言葉】 不滅 【短歌】春雪に埋もれし今朝のジンチョウゲ起こせば強き香りを立てり 鳥海昭子…

2月19日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月19日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)アネモネを父のポッケにささげたり 佳舟 2月19日 【花】アネモネ(キンポウゲ科) 【花言葉】信じて従う 【短歌】信じ合う美しさありアネモネの色とりどりに咲きそろいたり 鳥海…

2月17日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月17日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 秋田蕗ふところ深き人として 雅舟 2月17日 【花】アキタブキ(キク科) 【花言葉】 包容力 【短歌】 ごぶさたのお詫びのような音たてて雨にうたれるアキタブキあり 鳥海昭子 雨…

義経の鳥居

香川県観音寺の琴弾八幡宮参道石段にて

名文にはどんなものがあるか

中村明著『名文』ちくま学芸文庫 名文とはどのような文章だろうか。名文の条件は「匂うがごとく」「品格」があり、「すっきりと判りやすい」「通達性」がなければならない。悪文と駄文の違いは自ずから分かる。 国木田独歩『武蔵野』 夏目漱石『草枕』 森鴎…

2月16日 本日誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月16日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)ためらわず丈夫(ますらお)と呼ぶ花ローズ 雅舟 2月16日 【花】レンテイローズ(キンボウゲ科) 【花言葉】 丈夫 【短歌】おもむろに咲きしと思う庭隅のレンテイローズに春の雪…

今も残る、義経の奉納した「木の鳥居」

琴弾八幡宮の参道途中に三の鳥居「木の鳥居」が建てられている。 屋島の合戦に勝利後、平家追討を祈願して奉納したと言われる。 元暦2年(1185年)に建立。827年前のことである。材質は堅く、国字で「木室の合体文字」(むろのき)である。讃岐方言で「もろだ」…

犬養孝先生、鞆の浦で 旅人の歌を朗唱

万葉の旅は、瀬戸内海の鞆の浦(広島県福山市)へ 今は亡き犬養孝先生の解説と朗唱 大宰府に赴任する往路では妻と共に見たむろの木は元のままで永遠なのに、帰路の今、妻は死んで、自分独りこの大木を見ていると、ただ哀しくてしかたがない。 むろの木(ネズ、…

讃岐路の晶子・鉄幹

源平はいさや波より現はるる扇の船のあれかし屋島 晶子 屋島村古高松にそこばくのけぶりの立ちて讃岐潟晴る 〃 園古りて松の大樹と池にあり紫雲山より引ける秋の気 鉄幹 園の路松の大樹と岩に入りまた池を見て橋に逢ふかな 〃 讃岐路は浄土めきたり秋の日の…

2月15日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月15日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)つつましく生き高尚の菫草 雅舟 2月15日 【花】ニオイスミレ(バイオレット科) 【花言葉】 秘密の恋 高尚 【短歌】茶に浮かぶニオイスミレの花一つとんと昔の人想いおり 鳥海昭…

短冊384

384 おはりをひかかふ花動をこととし一夜庵 勝奥

短冊383

383 雲も苦もはゝふや月の一夜庵 安秀

短冊382

382 俳濃うみかいの霞か花の露 象以

与謝野晶子・鉄幹の満蒙遊記

『鉄幹晶子全集』第26巻に所収 ◆満蒙遊記(昭和3年) 与謝野鉄幹と晶子、円熟期の歌文・評論集である、本巻前半の題目は以下の通り 【満蒙遊記】 満蒙遊記の初めに(寛) 出発と船中(寛) 大連雑記(寛) 金州以北の記(晶子) 満蒙の歌(寛・晶子) 奉天に…

2月14日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

2月14日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 山茱萸や平家落人棲める里 雅舟 2月14日 【花】 サンシュユ(ミズキ科) 【花言葉】 持続 耐久 【短歌】山茱萸に鳴る鈴かけて人恋うる民謡があり遠きふるさと 鳥海昭子 宮崎県…

宗鑑「貸し夜着」の句の解釈

貸し夜着の袖をや霜に橋姫御 宗鑑 この俳句に関して、森安華石の松尾宗石宛はがき(昭和26年11月29日消印)には 次のように記されている。 猪熊先生の句解は、古今集に「さむしろに衣かたときこよひもや我をまつらむ宇治の橋姫」とあるより出したと 宇治の橋と…

minminさん「まんさく」三句

まんさくを見る人もなき御堂裏 まんさくの廃家の庭に咲き満てり まんさくや村の媼の声高し