一葉忌によせて

　　「たけくらべ」見返り柳

樋口家先祖代々の墓   　高校時代から一葉に惚れ込み、大学では国文科に籍を置き、一応卒業論文でも取り上げようと志していました。半世紀を経て、やっと大音寺前界隈、吉原の跡、見返り柳、一葉旧居跡、何より「一葉記念館」を初めて見てきまして、念願かなった気持ちに浸っております。 　更に、一葉の墓に参ることができたので、大満足しております。樋口家の菩提寺は東京築地の西本願寺で、墓ははじめ寺内にあったが、関東大震災後、杉並区永福一丁目の「築地本願寺和田堀廟所」に改装されました。目立たない「先祖代々之墓」の中に【智相院釈妙葉信女　明治二十九年十一月廿三日】が小さく刻まれていました。 　　　　　　一葉の墓に紫陽花手向けたり　　　雅舟   　　　江東区芭蕉記念館も多くの芭蕉関係資料が展示されていて、見応えがあります。前庭には小型芭蕉庵が作られて芭蕉像が安置されています。「史蹟芭蕉庵跡」の碑が建っているのは近くの芭蕉稲荷大明神の境内です。「芭蕉遺愛の石の蛙」（伝）が出土し、「芭蕉翁古池の跡」を都指定しているようです。 　また、奥の細道の旅に出る地点なので、大切な場所です。

 

 

 

 

 　　　　　　　　　この廟所には、中村汀女の墓もあります。